営業職から介護職へ40歳で転身

介護の仕事

介護職へ40歳以上で転職しても大丈夫?

介護職への転職は年齢に関係なく可能です。実際、40歳以上で介護職に転職する人は少なくありません。むしろ、経験豊富で人間関係やコミュニケーション能力が高い中高年層は、介護職において重要な役割を果たすことができます。

介護職は、人との関わりや思いやりが重要な仕事です。経験豊富な中高年層は、その点で優れた資質を持っていることがあります。また、40歳以上の転職者には、他の業界で培った経験やスキルが活かせる場面もあります。例えば、マネジメント経験やコミュニケーション能力、問題解決能力などが介護職において役立つことがあります。

ただし、介護職は肉体的・精神的に負担の大きい仕事であるため、転職する際には自身の体力や精神的な準備を十分に考慮する必要があります。また、未経験者であれば介護の基本的な知識や技術を身につける必要がありますが、年齢に関係なく学ぶことは可能です。

最も重要なのは、自身のやりたいことや向上心を持ち、その職場や業界でのやりがいを見つけることです。40歳以上での介護職への転職も十分可能であり、新たなキャリアチャレンジとして前向きに取り組むことが大切です。

無資格で介護職に就いた人が最初にとるべき資格

未経験、無資格で介護職に転職しても、働きながら比較的短時間で取れる資格があります。というか、最初に取るべき資格は時間がかからず取れる資格です。

介護職員初任者研修

介護職に興味を持ち、未経験者からスタートしたい人にとって、基本的な知識やスキルを身につけるための重要な資格です。

少し前まではヘルパー2級と言われていましたが、現在では介護職員初任者研修です。

・介護職員初任者研修の目的と内容。

目的

介護職に従事するために必要な基本的な知識や技術、倫理観を身につけることを目指します。

内容

介護技術、コミュニケーションスキル、倫理観、法規など、介護職に必要な基礎的な知識やスキルを学びます。

・介護職員初任者研修の対象者

介護職に興味があり、未経験者や初心者の方が対象です。高卒以上の学歴が必要ですが、年齢制限はありません。

・介護職員初任者研修の期間と形態

期間

通常、約3ヶ月から6ヶ月程度の期間で行われます。学校や施設、民間の研修機関で行われることがあります。

形態

研修は主に講義や実習で構成されます。実習では実際の介護現場での実践経験を積むことができます。

・介護職員初任者研修のカリキュラム

介護技術

起床・就寝の介助、移動の介助、入浴介助、排泄の介助など、日常生活の介助方法を学びます。

コミュニケーションスキル

利用者やその家族とのコミュニケーション方法や、チーム内でのコミュニケーションなどを学びます。

倫理観

介護職の倫理観や職業倫理、プライバシーの尊重など、倫理的な観点からの介護のあり方を学びます。

法規

介護職に関する法律や規則、個人情報の取り扱いなど、法的な知識を学びます。

・試験と資格取得

研修修了後に、介護職員初任者研修修了証書を取得するための試験を受けることができます。

試験に合格すると、介護職員初任者研修修了証書(以前はヘルパー2級と言われた)が発行されます。これを持って介護職の求人に応募すると採用の段階でかなり有利になります。

また、介護職員初任者研修の次に介護職員実務者研修というものがあります。介護職員実務者研修を取得すれば、次に国家資格である介護福祉士の受験資格が得られます。

私は介護職員初任者研修を受けませんでしたが、今でも受けておくべきだったと後悔しています。今でこそ経験だけで現場に立っていますが、介護は現場力があって始めて業を成すものかと思ってます。最初にお世話になった施設では事務処理のできる職員が欲しかったことで、ある程度のパソコンスキルが重宝されたレアケースです。

未経験、資格無しでの介護職への挑戦(私の経験)

面接の場で実務的にパソコンを使っていたことは大きなプラス材料と評価された。これだけのことで担当者の表情が変わったのが分かった(無表情から笑顔に変わった)。

「介護保険に関わる請求とかパソコンを使わなくてはできない業務もあるから実務でパソコンを使っていたのは期待できますね。それに職員研修とか、ケアマネとかに案内したい広告とかも作れますよね?」ここの施設では規模が小さいだけに請求に関わる業務ができる職員が経営者以外にいなかったようだった。

私は確かにパソコンは営業職で使いこなしていた方だと思うが、介護職であればパソコンを立ち上げて、入力ができるくらいでも十分通用するものである。

経営者と急遽面接に(私の経験)

パソコンは上級レベルではないが業務で苦労した経験はない程度だった。エクセル検定の資格もあるが正直たいした資格ではない。

そんな程度の私であるが担当者は席を離れ、経営者に連絡をしているようだった。席に戻ってくると開口一番「今から急だけど社長と面談をしてもらいます。お時間は大丈夫ですよね?」と言われ、その場で待つこと15分くらいで別の場所から社長が現れた。そしてすぐに面接となった。

「初めまして。担当者から面接の内容を聞きましたが、パソコンのスキルについて確認したいのですがよろしいですか?」 パソコンの画面を見せられ請求に関する画面だったが「これをこのように入力していくのですが扱いには問題ないですよね?」 「やってみなくては分からないが問題ないと思います」と答えた。また、その場でパソコンを使ってできることを質問されたが、そんなに難しいものでは無かった(画像を貼り付けてpopができるかとかそんな程度)。

さらにはホームページを作ろうと考えているとも言われ、一緒に協力して欲しいとも話され、その場で内定をいただくことになった。

15年前当時はパソコンを扱うレベルもそんな程度でした。現在では若い世代の職員はパソコン慣れしていることもあり、私の様な中高年でも分からないことを聞ける環境になっているのでそんなにパソコンスキルを言われることはないと思う。

介護職は他の職種に比べて大変なのか?

介護職は肉体的・精神的に負担の大きい仕事であり、他の職種と比べて大変な部分があります。以下に、介護職が他の職種に比べて大変な点をいくつか挙げてみます:

・肉体的負担。

介護職では身体介助や移動補助、おむつ交換など、身体的な作業が多くあります。利用者の身体を支えたり、移動を手伝ったりすることで、介護職員の体力を要する場面があります。

・精神的負担。

利用者やその家族との関わりや、高齢者や障害者の身体や心の状態を見守ることは、精神的な負担を伴うことがあります。また、利用者の病状の変化や突然のトラブルに対処することもあります。

・シフト勤務。

介護施設や訪問介護など、多くの介護職場ではシフト制が採用されています。夜間や週末、祝日なども勤務することがあり、生活リズムが乱れることがあります。

・給与と待遇。

介護職の給与や待遇は、その負担に比べて十分なものであるとは言い切れません。長時間労働や夜間勤務、週末や祝日の勤務に対する手当てが不十分な場合もあります。

しかし、介護職にはやりがいや喜びもたくさんあります。利用者やその家族との絆を深めることや、役立つ支援を提供することで、成長や充実感を得ることができます。また、介護職は社会貢献度の高い仕事でもあります。

介護職には他の職種に比べて良い点もあるんです。

介護職には他の職種にはない魅力や良い点がたくさんあります。以下に、介護職の良いところをいくつか挙げてみます。

・やりがいのある仕事。

介護職は、利用者やその家族との関わりを通じて、直接的に人々の生活に貢献できる仕事です。利用者の笑顔や喜びを見ることができるやりがいがあります。

・人間関係の充実。

介護職では、利用者やその家族、仲間との絆を深めることができます。利用者との信頼関係や仲間とのチームワークは、充実した人間関係を築くことができます。

・成長の機会。

介護職では、日々の仕事を通じて自己成長やスキルアップの機会が豊富です。様々な状況や課題に対処することで、自己管理能力や問題解決能力が向上します。

・社会貢献度の高さ。

介護職は、高齢者や障害者、病気などの人々の生活を支える重要な役割を果たします。社会貢献度の高い仕事であるため、自分の仕事が社会全体に影響を与えることを実感できます。

・多様なキャリアパス。

介護職は多岐にわたる職種や業務があり、様々なキャリアパスが存在します。介護福祉士やケアマネージャー、看護師などへのステップアップや、施設長や介護支援センターの運営などの管理職へのキャリアチェンジも可能です。

私が介護職に転身した大きな理由の一つが将来的なキャリアアップでした。資格という目に見える形でキャリアを上げることはもちろん、社内的に役職に就くことで自身の自己肯定感を上げることができると思ったところです。

面接で気づいた介護職と他職種との違い(私の経験)

介護職未経験、介護の資格も無し、そんな40歳中年男が介護職に興味を持ち、仕事人生に転機を図ろうとしている。介護職に就いている人にしてみればこの転機をどう思うだろうか?

この時の私は客観視できる余裕は持ち合わせていなかった。今の理不尽な現状から抜け出したい思いで一杯だった。今、当時の自分を振り返って思うことは、やる気があるのは当然だが、職種の現状把握がどこまでできるか? その上でやはり介護職を目指したいのかを自問する。これができて介護職を目指すのであれば大いに適性ありだと思っている。

私の当時の動機はどうだろうか? 現状把握が浅いと思うが、人対人のふれ合いにやり甲斐を想像する部分についてはベストでは無いがベターではあると思っている。

介護職は門戸が広い。それは3K職場というレッテルと待遇が今一というところか?私もよく利用者家族から言われることだが「大変な仕事だね」と。

はっきり言って楽な仕事では無いと思う。大変な仕事かと言えばそうなのかもしれない。3K職場と言われると「何が3Kだろう?」と言いたくなる。1Kや2Kなら分かるが(笑) 待遇が低いと言われれば好待遇ではないと思う。因みに私は介護職に移った直後は使用期間(2ヶ月)こそ低かったが、当時も現在も年収は全職種での年齢並である(当時40歳で約400万)。役職無し、夜勤無しでもこれくらいはある。残業はあるにはあったがほとんどゼロに等しい(ほぼ定時上がり)。

一番良かった点は、定時上がりができることだった。営業職の時は午前様が当たり前だったので明るいうちに帰り、家族と食卓を囲むなんて久しぶりだった。そうじゃない施設もあるが、私が入った施設は基本的に定時上がりだった。

会社に退職を申し出る(私の経験)

面接の場で早々に内定をいただき、次は現職場に退職の旨を話すことだった。あまり触れたくないがサービス残業が当たり前のように横行する職場に加え、パワハラも中々のものだった。

上司のいじめに等しい指示に、頭に10円ハゲができるくらいだった。「お前なんかいつやめてもらってもいいんだぜ!」という具合に。

そんな上司だったのですんなり辞められると思い上司に話をしたところ「お前、家族もいるのに正気か? もう一度考え直せ。一緒に頑張っている仲間を見捨てるのか!」とまさかの引き留めにあってしまった。

考えを変えるつもりは無かったが、一旦は後日面談という形になった。しかし、何度も説得されたが最後は泣きを入れて退職させていただくことになった。

「こんな私でも引き留めてくれるんだ」という事を自信にして介護職へ転身を図ることになった。

パワハラ上司は最後まで引き留め策にあの手この手で攻めてきた。時には事務員の女性職員を使って引き留めようとしたり・・・(笑)。 「あのパワハラはなんだったのか?」と言いたくなるくらいに。 嫌な思いをたくさんしたが、この営業職でのブラックな環境は悪いことばかりではなかった。交渉力やパソコンスキルは対象が変わっても介護の仕事で生かせることが面接の場で認められ採用に至ったのだから。

これから中途で介護職を目指す人も現行の仕事で普通にやっていることは基本的になんでも生かされると考えていいと思います。今現在も私と年齢が変わらない中途入社の方でも過去の経験が強みになって活躍している方がほとんどです。

 

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