介護職に転職する理由と考えられる背景
新卒で入った会社でキャリアを積んできた人が転職をするのには大きな理由があるはずです。せっかく積み上げてきたものをリセットするみたいで何か勿体ない気がする。だけど、それまで積み上げてきたキャリアを異業種で生かせることも多いでしょう。
そんな介護職に転職をした人の転職理由とその背景を少しまとめてみました。
・キャリアチェンジ。
他の職種から介護職に転職する人は結構多いです。自分の人間性や価値観に合致した仕事をしたい、社会貢献度の高い仕事を求める、などの理由から、介護職に転身するケースです。
・家族などの介護経験。
家族が介護を必要とする状況になったことで、介護職に興味を持ち、転職を決意する人もいます。自らの経験から介護の重要性を実感し、関連する仕事に就くケースです。
・キャリアの成長。
一般企業から介護施設への転職によって、自身のキャリアをより発展させたいという意欲から転職する場合があります。これには他の介護施設から別の介護施設に移る場合も含みます。更には新しい挑戦や学びを求めて、異なる職場や業界に進む人もいます。
・労働環境や待遇の改善。
労働環境や待遇が改善された職場への転職を希望するケースもあります。介護職は肉体的・精神的にも負担の大きい仕事であるため、働きやすい環境を求める人が多いのも事実としてあります。
・インセンティブや福利厚生の面。
介護施設や企業によって、インセンティブや福利厚生が異なります。給与や福利厚生条件が良い職場への転職を考える人も少なくないです。
これらの理由に加えて、介護職の人手不足や高齢化社会の進展に伴い、介護施設や企業が積極的に採用活動を行っていることも転職を促進する要因となっています。
以上のようなことが介護職への転職理由と背景と言えることです。これは何度もこのブログで表現していますが、介護職に限らず転職を考えている人には腑に落ちるまで理解して欲しいことです。
以下(私の経験)では私の転職動機や転職に至った経緯を表しています。
会社規模による力関係に自分の立ち位置を理解する(私の経験)
対等の立場でビジネスをしてきたつもりだが、会社規模で力関係をひけらかされた事に少なからずショックを感じていた。
考えてみたら今までもコストダウン要請に何度も応じて来たし、見積もりもギリギリのコストで出していた。
「このままで取引先とwin=winの関係になれるのだろうか?」この時は実際にそう思い悩んだ。
今考えればもう少し大人の考えができるのだけど・・・。
後日、お互いに妥協点を探り合い、納期を少し融通してもらった。しかし、私的にはわだかまりは消えていなかった。
「このままwin=winの関係を築けないならどうすればいいのか?」そう考えてからハローワークの求人検索をインターネットでポチポチと触るようになった。
会社規模で貶められてしまうなら、もう少し人対人的なビジネスはないのだろうか?
そんな時に介護の仕事の求人が目につくようになった。
なぜ介護職?(私の経験)
営業マンになってからとにかく忙しかった。趣味や家族サービスなどにも時間をほとんど取れる状況に無かった。
ワークライフバランスが取れない現状、そんな時に企業規模で自分の立ち位置が決まってしまう現実を叩きつけられ殊更に釈然としないものがあった。
そんな振り返りをして気づいたのが、仕事に面白味を感じられなくなっていたということだった。お客様の喜ぶ顔を見ることにやり甲斐を感じていたのだが、気がつけばお客様の顔色を窺って仕事をしていた自分が居た。
営業の数字に恐々としながら、お客様の顔色を窺う日々。こんな仕事が面白い訳がない。ましてや自分や家族の時間まで犠牲にして仕事漬けの毎日にかなりのストレスがかかっていた。
仕事自体は嫌いでなかったと思うが、鬱屈するような毎日を過ごすことが耐えられなかった。介護職を意識したのは今になって思うことだが、やり甲斐を求めていたからだと思う。
当時から介護職は人手不足が叫ばれると同時に、有効求人倍率も他職種に比べて高かった。仕事は楽では無いことは求人倍率が物語っている。そんなことは理解しているが営業での理不尽な思いがやり甲斐を第一に駆り立てたことは間違いなかった。
ところで介護職の経験のない私は、必要な資格も持っていない。そんな状態から介護職への転職に気持ちが大きく向き始めていた。
ある小さな会社の求人に目を引いた。(私の経験)
インターネット検索で求人を探していたが、ある小さな会社の求人票に目を引かれた。「リハビリ、レセプト処理、軽介助・・・」仕事内容に記載されていた言葉だが、リハビリという言葉にスポーツ経験が長い私には特に目を引くものがあった。また「レセプト処理?ってなんだろう」という感じだったがハローワークに行って求人票を出してもらいこの会社の担当者に連絡を取ってもらった。
介護職で働く場所を選ぶ際の注意点
介護職に限らず、働く場所を選ぶ際に重視することは基本的に同じだと思います。なのでこの部分は分かっていることかもしれませんが改めての気持ちで目を通してみましょう。
・職場の雰囲気や文化。
これ一番重要だと思います。職場の雰囲気や文化が働きやすさや満足度に大きく影響します。働く前に職場を訪れて雰囲気を感じることや、従業員の声を聞くことが重要です。
・給与や福利厚生。
給与や福利厚生条件は生活を支える上で重要な要素です。適切な給与や福利厚生を提供しているかどうか、しっかりと確認しましょう。基本的なことですが。
・キャリアの成長機会。
自身のキャリアの発展やスキルアップを考える場合、キャリアの成長機会があるかどうかを確認しましょう。研修や教育プログラム、キャリアパスのサポートなどがあるかをチェックしましょう。基本的に介護職は研修、教育プログラムが充実していると言えます。
・労働環境。
介護職は肉体的・精神的に負担の大きい仕事です。労働環境や働きやすさ、休暇制度などが自分に合ったものかどうかを確認しましょう。
・利用者や仲間との関係。
介護職では利用者や仲間との関係が重要です。利用者とのコミュニケーションや関わり方、チームワークの良さなどを見極めましょう。時には人間関係に悩むこともあると思いますがそれは介護に限ったことではないですね。
・場所や交通の利便性。
働く場所や交通の便が、通勤や生活に影響を与えます。通勤時間やアクセスのしやすさなども考慮しましょう。私は片道約30キロ、1時間かけて通勤したことありますがとても大変でした。
いかがでしょうか?重視することはどなたも一緒だと思いますが私的には給与面が一番気になっていました。私が初めて務めた介護施設は小さな所でしたが、給与的には営業マンの時とそんなに変わらなかったです。ただ、営業マンの時の会社は資本金5,000万円レベルの会社でした。転職した介護施設は資本金1,000万円に満たない有限会社でした。企業規模は福利厚生で大きな差が出たことは否めません。特に休日はあり得ないほど少なかったです。年間休日100日無かったくらいなので(入社後半年くらいで労基署の抜打ち査察が入り、休みが急に増えましたが・・・)。
職場見学と面接(私の経験)
ハローワークで問い合わせをしてもらい、職場見学と面談をさせていただく日にちを決めた。
この時に私の頭の中では、体の不自由なお年寄りのリハビリに笑顔で寄り添う自分の姿を想像していた。そしてリハビリを通して元気になっていくお年寄りに感謝の言葉をもらっている自分を想像していた。
しかし、介護職をイメージでしか理解しておらず、ましてやリハビリも言葉を知っている程度だし、レセプトの意味すらも考えようとしなかった。介護職に転身を考える40歳の中年にしては考えが浅いと今にして思う。
会社が休みの土曜日に職場見学に行かせてもらった。施設は20畳くらいの間取りにエアロバイクなどのリハビリ器具が並んでいた。その施設は機能訓練特化型のデイサービスで、定員も10人程度の小さな施設であった。10人程度の利用者がプログラムに沿ってリハビリを行っていくのだが、この時は土曜日の午後で見学に伺った施設は休みになっていた。
担当者は理学療法士の資格を持つ女性で、経営者の奥様であった。夫婦で経営をされており、規模の小さな施設は私が理想とする人対人のふれ合いには十分な環境だと思った。見学後に担当者の方と面接を行い用意した履歴書に目を通しながら話を進めていった。
介護未経験だが取得資格に興味を持たれた。(私の経験)
私は介護職のことをうわべしか理解しない状態で面接に臨んだわけだが、面接の中で資格について特に聞かれた。「介護の資格は無いようだけど、前職からなぜ介護職を希望したのですか?」 この質問にリハビリに興味があることを伝えた。これに対し担当者からは「資格は無くてもやる気があればいずれ資格を取ってもらえばいいのでね。」と言われた後に、前職や学生時代に取った資格のことも聞かれた。
その中で特に興味を持たれたことがあった。パソコンについての資格であった。エクセルの検定試験だったがそんな上位資格でもないけど「パソコンはどの程度使えるの?」と聞かれ「エクセル、ワード、パワーポイントは業務で使いこなしていました。」と答えると、「それは頼もしい!」と言われた。他にも教員免許もあるのだがそれは大して目を引かれなかった。
介護職にパソコンスキルは必要か?
近年では情報化社会の進展により、介護職でもパソコンを使う機会が増えてきています。例えば、介護記録の作成や管理、電子カルテの操作、メールやスケジュールの管理など、パソコンを利用して業務を効率化する事が多々あります。
また、介護施設や福祉団体などの管理業務や事務作業を行う場合には、パソコンスキルが必須と言ってもいいです。例えば、データの入力や文書作成、電子メールのやり取りなどが挙げられます。
つまりは介護職においても基本的なパソコン操作やOfficeソフト(WordやExcelなど)の使用方法を身につけておくと、業務の幅が広がり、効率的に仕事を行うことができます。特に事務職や管理職に就く場合は、パソコンスキルがより重要になる可能性があります。私が入社した施設は規模が小さい所で、私の様な一般企業から介護職に転職した人間が重宝されるのも納得でした。
エクセルPOP広告を作ったり、提案内容をビジネス文書にするなど。まあ、今となってはそんなに難しいことでもないと思いますが。
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