介護職の有効求人倍率は高い。
介護職の有効求人倍率は、地域や施設の状況によって異なりますが、一般的に高い傾向があります。特に高齢化が進んでいる地域や都市部では、介護職の需要が高く、有効求人倍率が高いことが多いです。
有効求人倍率は、求職者数と求人数の比率を示す指標であり、具体的な数値は時期や地域によって変動します。高い有効求人倍率は、求職者が求人数に比べて少ないことを意味し、介護職を含む福祉・介護業界では人手不足が深刻な課題となっています。
このような状況から、介護職の求人は比較的多く、新たな求職者も受け入れられやすい傾向があります。しかし、介護職は肉体的・精神的な負担が大きいため、その高い求人数にもかかわらず、職員の定着や離職率の問題が依然として存在しています。
地域や施設によって状況は異なりますが、一般的に介護職の求人は多く、求職者にとっては比較的就職しやすい職種の一つと言えます。
介護職に晴れて転身できた(私の経験)
とうとう製造業での事務職、営業職の経験を経て、介護の世界に足を踏み入れることになった。
未経験ではあるが、一人の人に向き合いながら仕事ができることに大きな希望を抱いていた。面接を担当してくれた理学療法士の方が教育担当で「これから介護の仕事を覚えてもらうけど介護保険のことが理解できればそんなに難しくないから大丈夫!」。
こんな言葉から研修初日を迎えた。デイサービスの開始時間は朝9時30分からだが、その開始時間に間に合うように利用者さんをお迎えに行かなければならない。
担当者が運転する送迎車に同乗し利用者さんを迎えに出発。どきどきしながらのスタートである。いざ利用者さんの家に到着、杖をついた男性の利用者さんだったが送り出すご家族さんに担当者は家での様子を聞きながら重要なことはメモを取っていた。
送迎車に乗せるために介助をしながら車に乗っていただいた。不自由な身体でも協力を動作を得ながら軽い介助で上手に乗せる担当者を見て「車に乗せるだけでも一手間かかるものだな」と単純に思った。
この日は3人くらいの利用者を迎えに行っただろうか? 車に乗せるだけでも大変なことだと思った。 今まで介護について言葉は分かるが実際に関わったことが無いのだから当然と言えば当然な感想だと思う。
介護職に就いて最初に感じるギャップとは?
介護職に就いた人が最初に感じるギャップはいくつかありますが、その中でもよく言われるものをいくつか挙げてみると。
・身体的・精神的負担の大きさ。
介護職は肉体的・精神的な負担が大きい仕事であるため、新人介護職員が最初に感じるギャップの一つです。長時間立ちっぱなしや、重いものを持ったり、利用者の身体介助を行ったりすることで、身体への負担を感じることがあります。また、利用者やその家族との関わりや、緊急事態への対応など、精神的な負担も大きいです。
・現場の現実と期待のギャップ。
介護職に対するイメージや期待と、実際の現場の現実とのギャップも感じることがあります。特に、人間関係やコミュニケーション、仕事の難しさや繁忙さなどが、最初のギャップとして感じられることがあります。
・利用者との関わりの違い。
介護職に就いた人が最初に感じるギャップの一つに、利用者との関わり方の違いが挙げられます。利用者の意思や感情、コミュニケーションの取り方などに慣れるまでに時間がかかることがあります。
・業務の多様性と複雑さ。
介護職は業務の内容が多岐にわたり、時には複雑な状況に対処する必要があります。施設内のルールや手順、医療や福祉の知識など、新人介護職員が最初に感じるギャップの一つです。
これらのギャップは、経験を積むことや研修を受けることで克服されることがあります。初めての介護職としては、周囲のサポートや理解を得ながら、着実に成長していくことが大切です。
施設に迎え入れた利用者に驚く(私の経験)
送迎するだけでも大変な思いをするものだと思いながら施設に向かっていく道中、担当者は利用者に話しかけ簡単な世間話をしていた。その時の利用者は笑顔で応じる。そんな担当者を見ているととても頼もしく感じた。
いざ施設に到着し、今度は利用者を車から介助しながら降りていただく。初日はその担当者の動きを観察していたが簡単な介助で降ろせる方もいれば、がっつり体感を支えながら介助し、その場で車椅子に乗せる必要のある方も居た。
自分も介助を覚えなければいけない。介護度が重い方の介助ほど見ていて特にそう思った。
送迎を実際に見てみて、希望よりも業務に対する重みを感じずにはいられなかった。例えば脳梗塞後遺症とか骨折などの怪我による片側麻痺の利用者の介助は状態にもよるが比較的軽介助で乗り降りできるが、そうでない利用者、例えば脳幹出血という病気による後遺症がある40代の利用者がいた。この脳幹出血は、脳内出血により脳幹に近いところで出血したことを指すが、症状も様々でこの利用者の場合は手足の運動麻痺、眼球の運動麻痺、呂律不全などであった。元々、身長180センチと身体も大きく、介助には技術を要することは理学療法士の介助の仕方を見て素人でも分かるくらいだった。
人と向き合える仕事だと思って踏み込んだ介護の仕事。このような重度の障害を持つ利用者を見て業務の重みを感じずにはいられなかった。
介護は役割を共有して行うもの(私の経験)
研修初日からいきなり不安を感じることになったが、介護は高齢者だけの問題ではないことも知ることになった。10人ほど集まった利用者さんの顔ぶれを見ると40代の利用者が一人以外は、70代前後の方が多かった。言葉は悪いがもっとヨボヨボした高齢者を想像していたので意外だと思った。
集団で体操を行った後、介護職員が一人一人を運動器具に案内を始めた。10人の利用者に対し、担当者と研修の私、そして介護職員の女性が2名という体制。介護職員の女性は40代くらいの元気な方たちだった。介護職員のスタッフの動きを見ていたが視野が広く、フロア内での動きにもソツがない。何よりも元気な声と笑顔で利用者を励ましているように感じた。
例えば「昨日より腕の動きが良くなったね」とか「今日はご機嫌そうですね。何かいいことがありました?」など何気ない気づきと声かけに笑顔で応じる利用者。このスタッフの対応がフロアの空気を盛り上げていると思う。そして先ほどの40代の脳幹出血を患った利用者が移動するのにスタッフ2人が上手に席の移動を手伝っていた。フロア内は基本車椅子を使っていたので、移乗を手伝う介助になるがスタッフよりも大柄な利用者を違和感なく上手に移乗を行えていた。
そんなスタッフの動きを凝視していた私を見た担当者は、「今の移乗介助を見て何か思ったことはないですか?あんな大きな男性利用者さんを女性が2人で移乗介助をする。介護は一人で行うものではないのでね。特にデイサービスのような施設では利用者さんの状態によっては2名で行うこともある。チームで動くことは基本ですからね。あなたが今まで務めてきた会社でもそうじゃないですか?介護は特別なことではないので、どうしたら利用者さんに安心と信頼を提供できるか?そこをよく理解してくださいね。はっきりいうけど難しいことではないですよ。」何か私の心の中が見透かされている。そんな鋭い言葉に感じた。
介護職に初めて就いた人が感じる不安とは?
介護職に初めて就いた人が感じる不安はさまざまです。一般的には以下のようなものが挙げられると思います。
・初めての業界や職種での経験不足。
介護職が初めての場合、業界や職種に対する知識や経験が不足していることから、業務に対する不安が生じることがあります。
・利用者への適切なケア提供への不安。
利用者の身体的・精神的なケアを提供する際に、適切な方法や手順がわからないことから、利用者に対する不安や心配が生じることがあります。
・緊急事態への対処能力の不安。
突然の緊急事態や利用者の病状の変化に対処する能力に自信がないことから、不安や緊張が生じることがあります。
・人間関係やチームワークへの適応不安。
職場の雰囲気や人間関係、チームワークに適応することができるか不安を感じることがあります。特に、経験豊富な先輩や上司との関係や、チーム内での役割や責任に対する不安があるかもしれません。
・自身のスキルや能力に対する不安。
自身のスキルや能力が十分でないと感じることから、介護職としての自信や自己肯定感が不足することがあります。
これらの不安は、経験を積んだり、研修を受けたりすることで解消されることがあります。また、周囲のサポートや理解を得ながら、着実に成長していくことが重要です。
「郷に入れば郷に従え」しかし考えを変えるのは簡単じゃない。(私の経験)
担当の言葉に自分の気持ちが見透かされているように感じた。それは私が介護職に転身した理由を振り返ることを諭されているようにも思えた。恐らく私の介護職への思いを伝えた時に自分の理想、自分の思いが介護職の現実とズレているという指摘ではなかったのか?
この時はそこまで深く考えなかった。というより「なんか物言いがきつい人だな」くらいにしか思わなかった。
この施設で私は4年ほどお世話になるのだが、お世話になっている間にかなり厳しい教育指導が行われていくことになる。
介護職員が感じる上司のパワハラ。
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